こんにちは!空間情報事業部の池山です。
3Dレーザースキャナーで計測した点群データ。もちろん点群データのまま見ることが可能ですが、
最近は点群データから『モデリング』を行うことが増えてきました。点群データと3Dモデル、どちらも3次元的にみることが出来る共通点があり、
これからもその需要は増えてくるのではないかと言われています。
今回の記事では、点群データからモデリングをしたデータとはどういうものなのか?それをご紹介したいと思います!
1.『モデリング』とは?
本題に入る前に、まず『モデリング』とは何なのか、簡単に説明しますね。
同義となる言葉はいくつかありますが、ここでは”3Dモデルを作成すること”の意となります。
X,Y,Zの3次元で構成された空間に立体的な構造を作り上げていきます。
通常、モデリングとは3DCADなどの専門ソフトを用いて作業します。(フリーソフトのモデリングソフトもあります)
2.点群データから作る3Dモデル その①「メッシュ」
さて、ここから点群データから作る3Dモデルについてお話をしていきます。
点群データから作る3Dモデルには主に2種類のものがあります。
まず一つ目に紹介するのが「メッシュ」というモデルです。
メッシュはポリゴンとも呼ばれ、三角形あるいは四角形以上の多角形のポリゴン(パッチ)の集合体で表現する方式です。
機械部品などの緻密性を求める形状には不向きですが、フィギュアやアニメのキャラクターなど、滑らかな表現に最適です。
メッシュは滑らかな形状が表現されていますが、それを構成するのは3角形の集合体であることが分かります。
理屈として、点群データを構成する”点”をメッシュの”頂点”とし、頂点を結んで3角形となります。ので、点群データの密度が高いほど、データの容量は大きくなります。
3.点群データから作る3Dモデル その②「ソリッド」
2つ目に紹介するには「ソリッド」と呼ばれるモデルです。
こちらはメッシュとは違い、3角形の集合体ではなく、面で表現をする方法です。
3DCADでモデリングをする際のほとんどがこのモデルを採用しており、特長としてはCAD図面をそのまま使ってモデリングを行うことができます。
メッシュとは違い滑らかであったり有機的な表現をすることは難しいのですが、寸法を入力してモデリングが出来ますので、機械設計や組み立て設計に活用されています。
点群データからソリッドを作る場合、まず点群データから図面を作成し、モデリングを行います。もしくは、自動処理機能があるソフトを用いてある程度自動でモデリングを行うことができます。
4.まとめ
点群データからモデリングをし、3Dモデルを作り上げることができる。
また、「メッシュ」と「ソリッド」の2種類の形式がある。
新たな点群データの活用法について知っていただけたならば幸いです。
しかし、「点群データからモデリングが出来ることは分かった・・・・けれど、だから何?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
次回のブログ更新では、実際の事例を交えながら、モデリングしたデータをどういう業務に活用されたのかをご紹介いたします!
お楽しみに!
投稿者プロフィール
- クモノスコーポレーション株式会社で、FARO製レーザースキャナー「Focus S350」を用いて、リアル(現実空間)をバーチャル(仮想空間)としてデータに残せる3次元計測業務を中心に行い、レーザースキャナーをご購入して頂いたお客様への導入時技術指導、アフターフォローなども担当。レーザースキャナーで取得したデータは、点群データと呼ばれる、点が集まって空間を形容するデータになります。私は現場だけではなくレーザースキャナーから点群データへの変換処理、点群データから図面作成、モデリング、動画作成などの業務も幅広く行っています。明るく面倒みがいいのが取り柄で、お客様に「ありがとう!」と言って頂ける技術指導を心掛けています。全国どこの現場へも赴き、昨年にはついに海外現場に進出。趣味はゲームと、毎週末にヒトカラに行くこと。
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